投資信託運用に入門したばかりの人は、種類が豊富でどの様な違いがあるか混乱されることと思います。投資信託入門者にありがちなのが、投資信託の個々の分析をせず、金融機関担当者に進められるままに投資信託を購入することです。金融機関担当者に丸投げで本当に大丈夫なのでしょうか。
投資信託入門〜知っておくべきこと7つ
投資信託というのは、投資家から集めたお金を一つの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品です。その種類は約4000本あり、それぞれ性格が違う為、投資信託入門者は選ぶ際に吟味しなければならない部分が、おざなりになってしまいやすいです。投資信託運用に入門する際に知っておくべきポイントを7つ解説します。
①手数料の重要性について知ろう
投資信託入門者が投資信託を選ぶ際に最初に知っておかなければならない重要な項目は手数料です。利益を年3%平均で稼げるファンドマネージャーが率いる投資信託と、年1.5%しか稼げないファンドマネージャーが率いる投資信託があっても、前者の手数料が4%で、後者の手数料が0.5%の投資信託であるならば、後者の方が優秀な投資信託となります。投資信託に入門したばかりの方に、手数料の高い価格変動の大きい投資信託を薦める担当者もいますので、注意が必要です。
②手数料の種類について知ろう
投資に入門したばかりの人は目論見書をよく読まず、手数料の項目を理解していない人が多くいます。投資信託は購入時手数料などの直接支払うものや、信託報酬などの間接的に支払うものなど何種類もの手数料が発生しますので、必ず目論見書をよく読み担当者に質問するなどして確認が必要です。間接的に支払う手数料は日々の価格変動に隠れて徴収されています。入門者の方から『日経平均株価の値上がりに比べて保有の投資信託のパフォーマンスがイマイチ』といった声がよく聞こえますが、間接的に支払う手数料がガッポリ引かれている可能性があります。
③パフォーマンスは数年単位で評価する
投資信託入門者にありがちなのは、去年のパフォーマンスが25%だったので飛びつくといった行動です。去年は高パフォーマンスでも、一昨年のパフォーマンスがマイナス30%でしたら単純に戻っただけで、今年はどうなるかわかりません。入門したばかりの初心者の方は5年以上で毎年安定的にパフォーマンスが上がっているかを注意して見ましょう。
④類似する指数との比較で評価する
例えば、TOPIXの超大型株で運用する方針の投資信託を購入して、2%のパフォーマンスが上がったので満足してしまうのも投資信託入門者にありがちな行動になります。仮にその期間でTOPIXのCORE30指数が5%上昇していたら、その投資信託は市場の上昇と比べ大きく見劣りしている為、投資信託のファンドマネージャーの銘柄選定の腕がイマイチだったという評価になります。入門者といえども、投資信託を選ぶ基準は厳しく見なければいけません。
⑤投資信託の税金を知ろう
投資信託入門する際に税制の理解も重要な項目になります。投資信託の税制は株式と同じ税制でNISA口座も利用できます。NISAは投資入門者に好まれやすい分配金目的のドル平均投資や長期運用の手法と非常に相性が良いため、積極的に利用するといいでしょう。
⑥投資信託の価格変動リスクについて知ろう
投資信託入門者にありがちな行動の一つに、パフォーマンスに目を奪われて価格変動リスクに目を向けない行動です。投資信託は種類が違えば投資対象も違う為、価格変動リスクも大小様々です。特にコモディティや発展途上国への投資信託は価格変動が激しくなり、運用資金の大部分を入門者が投資するに事には向きません。価格変動リスクを知り、退職金など失ってはいけないお金の大部分をリスクの高い投資信託に投入しないようにしましょう。
⑦投資信託、パッシブ運用とアクティブ運用
投資信託にはパッシブ運用とアクティブ運用に大別できます。パッシブ運用とは株価指数等に連動するような構成比で運用する方法で、アクティブ運用は銘柄をファンドマネージャーが選び、株価指数を上回る成績を目指す運用スタイルの事を言います。パッシブ運用の方がアクティブ運用に比べ、諸コストは低いといった特徴があります。投資信託入門者は最初はアクティブ運用よりも、手数料の低いパッシブ運用から入る事をお勧めします。
いかがでしたでしょうか?投資信託に入門したのはいいが、目論見書がよく理解できないので金融機関の担当者が薦めるままに買うことが危険な行為であると理解いただけたでしょうか。投資は全て自己責任ですので、目論見書をよく読み、投資信託のリスクリターンを理解し、価格や経済動向にも気を配り適切な運用を心がけるようにしてください。
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