空前の株高で投資の世界に足を踏み入れる人が増えてきました。中には投資の勉強なんて一切せず、とりあえず買って上がったら売って、乗り換えてまた買うを繰り返し勝ち続けている人も。本当にこういった勉強をしないで投資で勝ち続ける事はできるのでしょうか?
勉強をしないと危険!投資を勉強した方がいい理由5つ
投資を勉強せず、感覚で買った売ったを繰り返しているだけではいつか大きな落とし穴に落ち、全てのお金を失います。中には信用取引や証拠金取引をしていて、借金になってしまう人も。何故、投資を勉強しなければ勝てないか、証券会社経験者の目からみた5つの理由を解説していきます。
①投資を勉強しないと安定的に勝ち続ける事ができない
まず、相場というのは「誰でも勝てる時期』、「大半が負ける悪い時期」、「勝ち負け分かれる時期」の3つの時期があります。2012年終わりからの3年間は投資を勉強しなくても勝てる「誰でも勝てる時期」でした。それは永遠には続きません。投資を勉強していないと、「大半が負ける悪い時期」と「勝ち負け分かれる時期」で必ず損を繰り返すことになるでしょう。
②投資を勉強すれば騙されない
粉飾決算で今は上場廃止になったITベンチャー会社の社長をしていた人が当時、「勉強しないと頭いい人に騙されちゃいますよ」と言っていました。騙す方が悪い、騙される方が悪いといった話はさておき、投資をする場合は全てにおいて自己責任が原則となります。もし、きちんと投資の勉強をし、この会社の決算書を毎期分読みきちんとした分析をすれば、粉飾決算のように騙されるような事はなかったでしょう。
③投資を勉強しないまま株を買うのは、素人が骨董品を収集するようなもの
休日の骨董品鑑定番組を見ていると可哀そうなオジサンが偶に出てきます。この間は退職金をはたいて、400万円で骨董品仲間から買い、意気揚々と鑑定に出したら4,000円でしたというオチでした。傍から見ると皆さんも馬鹿だなと笑ってしまうでしょうが、実はこのオジサンの事を馬鹿にできません。投資の勉強をせずに株を買った売ったする事は、このオジサンと同じで偶に贋作を掴まされ、終わりになります。
④投資を勉強しないと99勝1敗で全てを失う
投資を勉強しない人でもずっと負け続ける事はありません。むしろ、勝率と言う面では、投資を勉強した人よりも高いかもしれません。ですが、勉強をしていないと、1敗の負けの金額が大きくなります。投資を勉強している人なら直ぐに損ギリをして「休むも相場」と言うところでも、下がっている株を持ち続け、下がっているのを耐えられずナンピンをし、更に下げ続け、最後は奈落の底まで落とされ全てを失う。実は相場で損をする人はこういった人の方が多いのです。
⑤投資は9割以上の人間が負ける
投資で勝つのは全体の1割くらい、9割の人間が負けるという話は良く聞かれますが、これは当たっていると思います。それに加えまして、証券会社の経験を少しお話しますと、個人顧客の日経平均先物取引の損益状況の平均は、大体3年間で半分くらいになっていました。証拠金取引と現物株取引は違いますが、証拠金取引の世界では600万円入金した人は3年間で300万円以上残っていたら平均以上の腕前という計算になります。そんな中でも勝っている個人顧客も1割程度いました。この1割の人たちと9割の人たちの違いは、投資の勉強を行い一貫性のある独自の確立した投資手法を身につけていた点でした。勉強をしない人たちは、必然的に9割の負ける側になり、半分の資産を失うことになるでしょう。
いかがでしたでしょうか。投資を勉強しないまま、相場の世界に留まる事の危険性を理解していただけましたでしょうか。投資の勉強は、投資で儲ける事だけでなく、もっと素晴らしい副産物があります。投資を勉強することにより、財務分析や日経新聞を読み理解することにより仕事への裾野が広がります。また、定年退職をした人とかは、投資を勉強することにより知り合いが増えたり、頭を使うので認知症予防になったりします。それらは、投資で儲ける事よりも大きな価値があるものです。投資の世界は奥が深く楽しいものですから、是非どっぷりと投資の世界に浸ってください。
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